イヤホンの注意点と選び方

イヤホンを集めてみて感じたことをまとめました。

1.イヤホンは割高
販売数量の問題やドライバーの大きさ、精度など色々理由は想像できるのですが、ヘッドホンと同じような音を表現できるイヤホンは、価格で考えるとヘッドホンより割高のように思います。
2.音の聞こえ方が異なる理由
一番大きな差は、音量です。音の大きさが変わると聞こえ方が変わります。
生音(ライブやコンサート)、スピーカー、ヘッドホン、イヤホンでは音の聞こえ方が異なります。この違いはどれが良い悪いというものではなく、好みです。
生音やスピーカーは座る位置によって聞こえ方が異なるように、ヘッドホン、イヤホンでは装着する位置によって聞こえ方が異なります。
座る位置は簡単に変えることができますが、装着する位置は頭の大きさや耳や耳穴の形状によって異なるため、装着感が良いかどうかはレビューを見てもわかりません。
カナル型(耳栓型)イヤホンの場合、イヤチップの材質(コンプライのようなウレタン素材はシリコンに比べて低音が増すようです)や大きさ(一般的には大きめを使うと低音が増すようです)、さし込む深さ(一般的には深くさせば低音が増すようです)によって聞こえ方が違います。
レビューからはなんとなく傾向はわかると思いますが、本当のところを知るためには購入するしかないと思います。(試聴はしないよりはした方が良いと思いますが、細かい判断は相当な数を聞いていないと難しいです)
エイジングすると音が変わるという感想を書いていますが、私のもっている多くイヤホンでは微妙な差です。たぶんこれらの多くは、音量の差や装着の仕方、体調といったことが影響していると考えていますが、変化したと感じるのが楽しいので、こうした条件も含めてなんとなく変わったというものは、変わったと表記しています。
3.使用用途
イヤホンの最大の特徴は、遮音性にあります。電車の中や人混みで使うと疲れが軽減します。(耳の健康を考えるならば、耳栓を使う方が良いと思います。)
その反面、車の接近する音や火災報知器の音なども遮音してしまう場合があり、危険回避が困難になるという問題があります。(遮音性の高いものを使う場合、視覚と触覚に頼ることになります)
こうしたことから、遮音性が高すぎるものを使う場合は注意が必要となります。
遮音性と危険回避の両立という点において、音に対するこだわりを気にしないのであればノイズキャンセリング機能がついたものを使うという方法が良いように思います。
4.難聴
私の場合、カナル型(耳栓型)>インナーイヤー型(耳にのせるタイプ)>ヘッドホン>スピーカーの順で耳への負担が大きいです。
また、音量をあげると刺激が増すため音量をあげたくなる気持ちがよくわかりますが、音量があがると耳への負担が増したことを実感します。
外で使うと、静かな部屋の場合、Walkmanで6くらいの音量で十分聞けていた音楽が12くらいまであげないと聞こえないことがあります。同じイヤホンで静かな部屋で12で聞いているとうるさくて聞けたものではないのに、外では同音量で普通に聞けてしまいます。
小さめの音で聞いていても、イヤホンや密閉型ヘッドホンの場合、音が頭の中で響き渡り、細かい音まで聞こえるため長時間使用していると肩こりがひどくなるようです。
[EUの音量制限]
2009年EUは、携帯型音楽プレーヤーに音量制限を設けることを義務付けると発表しました。これをうけてapple社では第五世代iPodで最大音量制限を設定できる機能が設けられています。
EUでは製品の最大音量を80dB以下にといっていますので、80dB以下であれば安全ということでしょうか?
こちらのサイトを参考にすると80dBは地下鉄や電車の車内とのことです。
イヤホンの場合、鼓膜との距離が異なるため、一般的な計測値は意味がないように思います。また、iPodやWalkmanの音量を一定に保っても、使用するイヤホンの能率によって音量は変わってくるのでEU義務付けは携帯型音楽プレーヤーに音量制限を設けることに意味があるのではなく、利用者一人一人が注意しましょうという呼びかけと考えた方が良いのかなと思います。
5.選び方
イヤホンを選択する場合、まずイヤホンでないとだめなのか次の順で購入を考えた方が良いです。
(1) スピーカーが使えない
(2) ヘッドホンが使えない(音漏れや遮音性の問題、暑い)
(3) ヘッドホンは使えるが持ち運びや保管が不便
上記の(1)から(3)を参考に、イヤホンが必要であるという結論に達した場合(私の場合、最たる理由は保管場所に困るからです)、好みのイヤホンを選択しましょう。
(4) デザイン(形や色)、質感の好み
(5) 装着感の良し悪し
(6) 音の好み
(4)から(6)は、どれか一つでも欠けると長期間使うのは困難になります。あえて我慢するならば(4)ですが(つけていると自分では見えませんので)、所有した満足感という点でどうかなと思います。
[装着感の見極め]
私の場合、うまくフィットするかどうかは、購入してみるまでわかりません。
試聴してもヤチップがあっていないことが多く(中にはイヤチップも交換してもらって試聴する方もいるようです)、付属するイヤチップが自分にぴたっと来るかを探す手間を考えると面倒くさくなって写真を見てたぶん大丈夫だろう程度で選んでいます。
どうしても細かいところまでフィット感を追求するならば、カスタムイヤホンがお勧めです(高いです)。
私の判断基準は、ハウジングの大きさ、ステムの長さ、太さ、角度ですが、似ていると思っても製品ごとに微妙に違っていて装着するのにかなり苦労するものもあります。