- 2013-05-15 (水) 0:30
- music
AUDIOTRAK(オーディオトラック)のUSBヘッドホンアンプ+DAC(DR.DAC2 DX TE)のオペアンプを交換しました。
DR.DAC2 DX TEを1年くらい前に購入して、あきてきたのでOPAMP(オペアンプ)を交換してみました。
DR.DAC2 DX TEは、500台限定生産ということですが、売れていないのか500台以上作っているのか知りませんが、
未だに販売されています。
実売価格が35,000円程度(WiseTechのオンラインストアでは、39,800円)で、エントリーよりちょっと良いものという位置づけです。
良い点は、入出力が充実していることです。
(1)USB入力(Bオスの端子ケーブルで接続します)
(2)光、同軸デジタル入力、RCA入力
(3)光デジタルとRCA出力
(4)標準プラグのヘッドホン出力が2つついています。
(片方がlow出力(8dB)、片方がhigh出力(20dB)、highにさすと両方highになります)。
USBDAC付きのヘッドホンアンプして購入するのが一般的ですが、RCA出力があるのでプリアンプとしても使えます。
(USB入力では、24bit、96kHzまでですが、光、同軸デジタルでは、192kHzまで対応しています。(光デジタル出力は96kHzまで))
ヘッドホンは600Ωまでドライブできるとしていますが、我が家には600Ωのヘッドホンがないのでわかりません。
HD650は、highの方にさして、10時くらいで十分音量がとれます(PCの音量は1/2程度です)。
また、イヤホンを接続しても音量が大きすぎて使えないということがなく、ノイズもほぼ気になりません。
最大の特徴は、オペアンプがソケット式(5カ所)となっており、交換をしても保証してもらえることです。
オーディオメーカーとして、音はお客さんがお好みで調整してというあり方がどうかというのはおいておいて、味付けを好きに変えて長く使えるというのは良いと評価できると思います。
とっかえひっかえして、遊ぶというのも一つの楽しみ方のようにも思いますが、
抜き差ししていて調子悪くなっても嫌なので、WiseTechのおすすめを参考にして、予算を考えて
I/V変換2カ所をMUSES01に、ヘッドホンアウトをMUSES02に交換しました。
MUSES01は、J-FET入力で9Vから16Vで動作します。
MUSES02は、バイポーラ入力で3.5Vから16Vで動作します。
データシートをみると、MUSES02の方がノイズが少ないようです。
ちなみに、DR.DAC2 DX TEは標準でMUSES8920となっています。
MUSES8920は、MUSES01の普及版で、J-FET入力で3.5Vから16Vで動作します。(MUSES02の普及版は、MUSES8820となります)
音は、組み合わせによって変わってしまうので一言で表現は難しいと思うのですが、
メーカーの新日本無線によれば、
MUSES01:音の質感を高める、空間の再現性を高める
MUSES02:音の質感を高める、空間の再現性を高める
MUSES8820:真実の音を提供する
MUSES8920:真実の音を提供する
だそうです。近くでは売っていなかったので、秋月電子通商の通販を利用しました。
価格はMUSES01(3,500円)、MUSES02(3,400円)、MUSES8820(400円)、MUSES8920(480円)です。
【交換方法】
電源や接続コードをすべて外します。
DR.DAC2 DX TEの前面のネジ4本と背面のネジ6本を外します。背面のネジを外すと、バックプレートが外れます。
その後、本体カバーを後ろへスライドすると基盤があらわれます。
交換できるオペアンプは、I/V変換2カ所、ディファレンシャル1カ所、ヘッドホンアウト1カ所、ラインアウト1カ所の計5カ所です。
WiseTechでは、すべてMUSES01に交換するパターンと、I/V変換はMUSES01に、その他はMUSES02にするパターン、そしてI/V変換はMUSES01に、その他は、MUSES8820にするパターンの3カ所があげられています。
予算を考えて、I/V変換はMUSES01に、ヘッドホンアウトはMUSES02、ディファレンシャルとラインアウトはMUSES8920にしました。
当初は、I/V変換はMUSES01にその他は、MUSES8920でも良いかなと思っていたのですが、ヘッドホンアウトを変えないとあまり変化が感じられないかもと思い、今回はMUSES02を選択しました。理由は、MUSES02の方がノイズが少なそうということだけです。
オペアンプは、ソケットにさすために足を狭めないといけませんでした。
本体をピンセットでつまみながら、平らなところで均一に力がかかるようにしながら、優しくゆっくりと狭めてみました。
MUSES01,02は足が柔らかい素材なので一気にやるとぐにゃっとなってしまいそうで力加減が難しいです。
秋月では、ソケットをつけてくれましたが、今回は、I/V変換はMUSES01は直接、MUSES02はそのうち交換するかもということでソケットにつけて接続しました。ソケットにソケットを載せて良いのかわからなかったのですが、問題なく鳴っているのでOKなんだと思います。
標準の5カ所ともMUSES8920の場合、ほどよく左右に音場がひろがり多少前にも広がるので3万円台ということを考えると音空間の再現やノイズの少なさということから評価できると思います。
ケンウッドのKAF-A55で、ゼンハイザーのヘッドホンHD598をきくと左右に壁があるように音場が限定される感があるのですが、DR.DAC2 DX TEではそういった違和感がなく左右に音が広がります。
低音が多いと評価される方もいるようですが、私はさほど多いとは感じません。これは、低音好きなのでさほど気にならないというのが大きいかもしれませんが、再生音源と再生ソフト、組み合わせるヘッドホンによっても変化が大きいので、環境によってかなり変わってくると思います。
ちなみに私の接続方法は、
PC—USB—uDAC2—同軸RCAケーブル—DR.DAC2 DX TE
再生音源はCDからALACまたはWAVでリッピングしたもの
再生ソフトは、foobar2000でWASAPIで出力しています。
オペアンプを交換した結果、多少低音が増えた気がします。また、艶ぽくなった気がします。音場の広さについてはあまり変わった感じはしません。
ただ、変化が感じられるのはすべてのイヤホン、ヘッドホンではなく、ある程度価格が高いものでないとあまり変化が感じられません。
ゼンハイザーのHD650を使うにはこの組み合わせは悪くないと思います。
変化の大きさは、1万円分ランクアップしたという感じはしません。1万円分かけたという満足感はありますが、ふたをしてしまうと外からわからないので他人に聞かせて良いでしょうと自慢できるほどの変化ではありません。
ちょっと音のなめらかさに不満がある、ほんのちょっとだけ改善という感じです。
問題点としては、発熱量が増えます。
たぶん、MUSES01が原因だと思います。熱くしたくない場合は、動作電圧の低いものの方が良いと思います。
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